仲間と朝まで本気スイング ゴルフバー増殖 (2)

ゴルフバー

 東京・赤坂のゴルフバー「グリップ」は日本でのゴルフバーの先駆け的存在。150インチの大画面に映し出されるゴルフコースの画像に向かって玉を打てる。

 クラブが描いたスイング弧を分析し、ボールが飛ぶはずの方向や上がり角度、飛距離を予測。画面に打球コースを映し出す。


実在のコースと同じ足元の傾斜を再現する、一歩進んだシミュレーションシステムを導入するところも現れた。東京都内で指折りの高級住宅地、白金にある会員制ゴルフラウンジ「SHIROKANE CLUB」(シロカネクラブ)は、韓国のゴルフゾン社の最新ゴルフシミュレーター機「ゴルフゾン」を採用している。実在するゴルフ場のコース設計を忠実に再現しているので、コースを攻める感覚をリアルに味わえる。


 ボールの落下地点のライ、地形を読み込んで、足場のスイングプレートが自動的に傾きを変える。打ちっ放しの練習場とも違う臨場感が楽しめる。夜間のプレーでは各ブースにキャディーが1人付く。VIPブース1室、レギュラーブース3室の計4室がある。


ゴルフバーの「バナゴ」は東京の五反田と大森に2店がある。ゴルフ場・コースを選んでブースに入り、200インチの大画面に向かってショットを放つ。通常の打ちっ放し練習では難しい、リプレーや打球追跡といった映像技術を駆使した遊びも楽しめる。


 遊び方はいろいろ考えられる。まだ経験の浅いパートナーを連れて、コーチングがてらツーサム・プレーを楽しむもよし。いつものゴルフ仲間と趣向を変えて遊ぶもよし。スロープレーを気に病む必要はない。自分のペースで構わない。パートナーが初心者であれば、プレッシャーの軽さを喜ぶかも知れない。


本物のコースと違って、ボールを追い掛けて走り回らずに済む。ゴルフ場への移動の手間もかからない。店によっては深夜でも遊べる。もちろん、本物の醍醐味である開放感や緑、爽快さとはずいぶん違うものの、これはこれで別のゴルフの楽しみ方と言える。仲間と屈託なく笑い合えるのは、ゴルフを介した新しい付き合いの形をもたらしてくれる。